2023年3月

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玄関に飾られた花を見るときの心は、人によって異なります。

出入りするのに邪魔だと思う人、
ただそこに花があるだけだと考える人、
美しいと感じる人、
ありがたいものとして見る人、
花を飾った人の優しい心を感じる人……。

中には、花があることにすら気づかない人もいることでしょう。
花は、あるがままに咲いています。それに対して人がさまざまな見方をし、花の価値を決めているのです。

人が他人を見るときにも、同じことがいえます。
見方や考え方を変えてみると、
「しつこい人」は「とても熱心」、
「頑固な人」は「意志の強い人」、
「おせっかい」は「親切な人」
というように、短所だと思われることも長所に見えてくるのではないでしょうか。
日々、出会う人や物事に対しても、努めてそのよい面を見ることを習慣づけ、感謝しつつ、心穏やかに毎日を過ごしたいものです。  
                       
(出典:ニューモラル 心を育てる言葉366日)
子供は成長していく中で、さまざまな課題にぶつかります。
友だちとの人間関係、部活での試練、受験での失敗等々……。
そしてその都度、自分自身の心に問いながら、みずからの方向を見いだしていくものです。

このとき、親がどのような思いでどのように子供に接するかは、課題の解決のための重要な鍵になるようです。

親にできることは、子供の置かれた状況をしっかりつかみ、粘り強く見守り続けていくことではないでしょうか。
悲しむ子供をかわいそうに思うあまり、むやみに周囲を責めることは、決してよい結果を生みません。親にも耐える力が必要といえます。

誰にもつらく苦しいことはあります。
しかし、そのことから逃げずに真正面から受けとめ、誠実に対処することが、本人の成長へとつながっていくのではないでしょうか。

マイナス体験は、成長のチャンスでもあるのです。

                          
(出典:ニューモラル 心を育てる言葉366日)