2017年8月

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こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。

 

 

母が開いている「おばあちゃんの書き方教室」。

月に1回、公民館で子供達に硬筆と毛筆を教えています。

 

今年の4月から、小学校2年生の男の子が入ってきました。

最年少ながらも、やる気は一番!

毎回たくさん書いて、練習をしています。

 

8月の教室でのこと。

男の子が練習で書いた硬筆の字を見ていたら、

先月まで書いていた字と何だか違う……。

字の形がまとまってきて、上手になったな~と思いつつも、

「何だろう?」

何かが気になるのです。

 

 

「あ! そうか!! この字の形は、この子のお母さんの字と似てるんだ!」

 

男の子のお母さんと私は幼馴染。

よく見てきた字の形です。

 

「なるほど、家でも親子で練習しているんだな~」

と、親子の姿が思い浮かんだのと同時に、

「お母さんと子供は、字の形まで似てくるなんて!!」

と、同じ母親として背筋が伸びる思いがしました。

 

 

有吉忠行さんの著書

すばらしき母親の物語――母と子の感動42

には、多くの母と子の姿を見つめてきた著者の

こんな実感が綴られています。

 

“母親のが子供をつくる”と。

 

 

有吉さんが出会った母と子の感動的な記録は、

250話を超えているそうです。

その中から選び抜かれた42話。

 

「子供を観察して、親としての自分の姿を確認していこう」

 そう思った1冊です。

 

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こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。

 

 

先日、ご紹介した山中隆雄さんの著書

日本の心を伝える伊勢の神宮』を読んでから、

日本神話に興味が湧いてきました。

その中で書かれていた

2月11日は日本の『建国記念の日』です。

国の誕生日なのに、この日がどうして『建国記念の

日』なのかを説明できる学生は、日本には一人も

いないと言うのです

この文章にドキっ!!

「あらら、私もわからない……」というわけです。

 

そこで、日本神話について書かれている本が他にも

ないか、出版部の本のソムリエ 安江さんに尋ねてみました。

 

「本じゃないけど、CDがありますよ!」

 

まあ!!

 

 

さっそく、紹介いただいた

日本の神話は幸せへの道しるべ』を聞いてみました。

 

「日本の神話」伝承館の出雲井さんを講師に

迎えての公開講演会を収録したCDです。

 

日本の神話のおおまかなストーリーと、そこに古代

のご先祖様が託した意味を教えています。

神様に生かされている命として感謝・合掌の暮らし

をしていた古代のご先祖様。

 

そうした目に見えない世界への想像力と、そこから

生まれる感謝の念が、一人ひとりの心にお互いを

尊敬し合い、受け入れていく素地をつくっていく

ように思いました。

そして、目に見えるものから奥の奥にある本質を

見るようになったとき、私たちは強い精神力と

あらゆる可能性を見つけることができるのでしょう。

 

 

このCDには、ブックレットがついています。

その中に、月刊誌『れいろう』平成12年1月号

からの文章が!!

 

――豊かな物質文明、科学文明の社会は、とうに

まっただ中の感があります。その中で人々は、

自分の権利だ、個人の自由だ、自分の幸せを求める

権利だなどと声高に叫ぶことで、心の飢えや渇きを

癒そうとしています。しかし、個々の人権、

個の幸せ、と強く求めれば求めるほど満たされない

空しさをかこっている現代人はあまりにも多く、

言い知れぬ不安を抱いて心の癒されることを願って

いる人のいかに多いことか。(中略)ご先祖の最高

の遺産を知ることで、自分自身の本質の

すばらしさ、得がたい祖国に生を受けた有り難さを

知り、謙虚に自信と誇りを持ちたいものです――

 

なるほど~な1枚。オススメです!

 

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こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。

 

 

ここ数年、自宅近くの水田で稲作体験をしています。

 

4月は田起こし。

田んぼには、昨年刈り取った稲の古株が植わっています。

これを手で引っこ抜き、逆さまにしたら、再び泥の

中に戻します。これは、田んぼの泥をかきまぜて

空気を入れるのと同時に、古株を土に還す作業です。

 

5月は田植え。

三株一把の稲を、田植え定規を使って等間隔に植え

ていきます。田植え唄は、ワークソングです♪

 

9月は稲刈り。

稲刈り前は台風と聞くだけでヒヤヒヤ。稲が倒れ

ないようにと、数株を束にして紐で結びます。

稲穂を泥から守らなきゃ!!

 

10月は脱穀。

干した稲穂を、古農具の「足踏み脱穀機」にかけ

米粒をそぎ落とします。次に、「唐箕」で殻やゴミ

と米粒を選別します。

残った藁で、藁細工体験。しめ飾りなどを作ります。

 

11月は収穫祭。

餅つきをして、自然の恵みを皆で分け合い、

この喜びを作り出してくれた全てに感謝!!

 

「自然って大切だよね」という実感を、多くの

人と分かち合いたい……そんな思いで、毎年続け

られている稲作体験。古くからの知恵と道具が今も

息づき、集まる人々の“お腹”と“心”を満たしています。

山中隆雄さんの著書

日本の心を伝える伊勢の神宮』から一節をご紹介します。

 

――天孫降臨のとき、天照大神が三種の神器

とは別に瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)に渡された

ものは斎庭(ゆにわ)の稲穂です。

(中略)日本では、神話の時代から一貫してお米を

授かって国民の命を保ち、国民の幸せのために祈ってきたわけです。――

 

 

 

外宮(豊受大神宮)では

「ご皇室をはじめ日本の全国民が、今日一日、

食べ物で不自由がないように」と朝夕祈るお祭りが

1500年もの間一日も欠かさずに続けられているそうです。

 

“尊いお伊勢さん”

と人が呼ぶ気持ちが、よくわかった1冊。

いつか、私も参拝したいです!

 

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こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。

 

 

8月9日は長崎原爆の日。

今年で、戦後72年です。

 

 

私にとって身近な戦争体験者は祖父母。

戦時中は一体どうしていたんだろう……

そう思ったことはありますが、なかなか聞けずに

いました。

つらかった記憶を、私の興味本位で聞き出すようで

迷いがあったからです。

 

 

先日、市内の老人会により作られた文集

『忘れえぬ日々 戦後70年の思い』を読みました。

この文集の寄稿者は38名。

その中に幼馴染のお父さんの名前もあり、5歳の

ころの空襲の記憶について綴られていました。

また、別の方の手記には、大阪大空襲の際

焼夷弾で両目を負傷した母親の手を引いて無我夢中

で歩き回ったという10歳のころの体験も。

 

私にも、現在10歳になる子供がいます。

「ああ、ちょうどこの子の年齢。もしかしたら母親

は今の私より若かったかも……」

そう思ったら、こらえきれず涙があふれてきました。

 

 

れいろう』8月号の白駒妃登美さんの

なでしこ歴史物語」では、

原爆投下からたった3日後の広島に、復旧の

一番電車を走らせた少女たちの話が載っています。

 

                       

 

 

復興をなしとげ、次の世代へ命をつないだ先人たち。

 

そして現在も、平和への願いを次の世代へ託す取り

組みが続けられています。

 

 

私も折に触れては、こうした文集や記事を

子供と一緒に読み、先人への感謝の念を分かち合いたいと思います。

 

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こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。

 

祖母の告別式のときのことです。

祖母を乗せた宮型の霊柩車に続き、

私は後方を走るマイクロバスに乗っていました。

 

ちょうど小学校1・2年生の下校時刻。

宮型の霊柩車をあまり見かけなくなったせいか、

きらびやかな車を見て、はしゃぐ子供たち。

 

そういえば……私が「霊柩車を見たら親指を隠す」

というジンクスを初めて知ったのは、たしかあのくらいの年頃。

とても怖くて、その怖さだけで親指を隠していたな……。

 

そんなことを思い出しながら、バスの外を眺めていました。

すると、はしゃぐ子供たちの中で、霊柩車に

向かって静かに手を合わせている子供がいたのです。

 

「ああ、見ず知らずの私の祖母の旅立ちに、手を合わせてくれている……」

怖がっているような表情でもなく、ふざけている様子でもなく、

とても優しい表情です。

私はこの子供たちに見とれてしまいました。

これが品性というものでしょうか。

 

きっと、その根っこは、この子供たちをはぐくんだ

全ての人たちの心が土となって支えているに違いないと思いました。

北川治男さんの著書

品性は生きる力――生存の基盤を培う教育

から一節をご紹介します。

 

――私たちは、生命のリレーランナーであるばかり

ではなく、精神的ないのちの継承・発展を通して

人生の意味を探求し、その理想を実現していく存在

でもあります。最初は親から人生の指針を学び、

やがて多くの師や先人から人生の拠り所となる

価値観を習得していきます。人生の究極的な意味を

探し求めて、私たちの精神を導く教えの源流に遡れ

ば、(中略)人類の教師たち(ソクラテス、

イエス、釈迦、孔子など)の生涯に行き着く

でしょう。これら聖賢の教えは、宗教や思想という

形で、各民族や各国の歴史や文化の中に受け継がれ

ています。人類は、古い時代からこのような諸聖賢

の高い品性と道徳によって精神の教育を受けて

きたのです。その教育は社会に平和をもたらす

うえで、また、人々の苦しみや悲しみを癒し、安心

と喜びを与え生きる力を高めるうえでも、偉大な

功績を残してきました――

                      

 

 

自分自身もリレーランナーの一人として、後から

来るこの子供たちの「良い土」となれるような大人

になりたいと思いました。

 

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