2017年11月

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こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。

 

 

地元の森の保全活動は月に1・2回程度、日曜日に行われます。

ここでの活動は、森の保全・生きもの調査・外周の清掃・農耕・周知活動などで、

基本の活動日だけではまかないきれません。

そこで、平日は先輩たちが各々で活動しています。

 

若い世代への期待や体力の不安から、早くバトンを渡したい先輩たち。

しかしながら、若い世代のメンバーが少ないことや平日の活動が難しいという問題があります。

 

 

『道経塾』No.111号

の「道経一体を志す」の中で、一般社団法人日本道経会の田原道夫会長は、

次のようなお話をされていました。

――通常は、繁栄とは売上高や利益、

あるいは社員数などの規模拡大のことであると考えられています。

(中略)そうではありません。繁栄とは規模拡大ではなく、

内容の充実であり質の向上である、と考えてみましょう。

その意味において繁栄と永続の両立は可能だと道経一体思想では考えます――

 

   

『道経塾』No.111   

(平成29年11月発行)

今月の特集

ビジネスモデルを磨く

――企業が極めるべき

個性とは何か

 

私なりに、この森の保全活動に当てはめて考えてみました。

「繁栄」とは、意義のある活動が活発に行われていること。

「永続」とは、人材の確保と世代交代。

いろいろと、頭がグルグルしてきました~。

 

『道経塾』は、経営者でなくても面白いです!

 

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 こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。

 

 

夏の夜のお化け屋敷。

 

チケット売り場のスタッフから

「本当に入るんですか? 怖いですよ~」

と声をかけられ、不安そうな息子。

 

 

“よ~し! 人生初のお化け屋敷、私が守ってあげなきゃ!”

 

2人で深呼吸をしてからギュッと手を握り合い、扉を開けました。

 

あれ……?

2人で横に並んで歩いていこうと思っていたのに、

1人しか歩けない道幅の真っ暗い通路が、奥へと続いています。

 

「あなたの後ろについていてあげるから、大丈夫!」

私は息子の後ろに回り、小さな肩に手を置いて歩き始めました。 

 

 

「あともう少しで出口だよ! 」

励ますつもりの声かけだったのですが、

逆に、それまで気丈に頑張っていた息子の気力を失わせてしまいました。

 

「まだ続くの……。ぼく、もう、やだよ」

突然、涙ぐむ息子。

 

そこで、ようやく気が付きました。

息子の肩をがっしりとつかみ、千鳥足にさせていた私の手。

息子を守るつもりで、実は盾にしていた自分に。

 

 

『れいろう』平成29年11月号

幼児教室コペルの大坪信之代表は

「お母さん、幸せですか?――子供の生きる力の育て方」

として、次のようにお話をされていました。

 

――サポートとは「過保護」で、子供が望んでいることをやってあげすぎること。

ヘルプとは「過干渉」で、子供が望んでもいないことをやりすぎること。

過保護は、悪い育児の代名詞のようにいわれることもありますが、

子供は、自分が望んでいることがしっかり受け止められると、

満ち足りて自立が早まるのです。

欲求が長びき、自立が遅れるように思われる方も多いでしょうが、

過保護のほうがかえって自立が早いのです。

一方の過干渉は(中略)、子供の生きる力を奪い、

自立の芽をつみとる行為です――

 

 

『れいろう』 平成2911月号

 

今月の特集

母からの贈り物

――きらめく人生の心得

   

こんなふうに、子供の思いに気が付かずに

良かれと思ってしていることって、

実に多いのだろうな……。反省。

 

 

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こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。

 

保全活動で通う森。

入り口を下ると、低地には草地や田畑。

奥には古民家もあり、情緒ある里山の風景が広がります。

 

放っておけば、やがては人が立ち入ることも難しくなる森林。

先人たちは、刈り取った草や落ち葉を集めて田畑の肥料とし、

薪を拾って燃料にするなど、

森林を手入れし、生活のために活用してきました。

保全活動では、そうした先人たちの知恵を学ばせてもらっています。

 

「ここでは、里山文化をとても大切にしているんですね」

 

すると先輩は

「人が手を加えている森林だからこそ、

“里山の生きものたち”が定着し、豊かな生態系を作っているのです。

ぼくの考えに過ぎませんが、この保全活動で一番大事なことは、豊かな生態系を守っていくこと。

つまり、生物多様性だと思うのです」

 

友人に勧められ、子供のためにと家族で通い始めた保全活動が、

こんなスケールの大きいことにつながっていたなんて……。

お話を聞いて感心する一方で、漠然とした不安を感じてしまいました。

いつか私も先輩のような大志を抱けるようになるのだろうかと。

 

 

『ニューモラル』No.579 平成29年11月号

の「心づかいQ&A」では、

里山自然公園を守るNPO法人で活動されている方から、

会長職を引き受けるべきかというご相談が寄せられています。

次に紹介するのは、モラロジー研究所の玉井哲講師による回答の一節です。

 

――人間というものは、いくつになっても成長する

ものであり、意義ある人生を送りたいという意欲が

なくならない限り、問題に直面しては悩むものです。

しかし、それを乗り越えるたびに心地よい緊張感と

充実感を味わうことも事実です――

             

  

『ニューモラル』No.579

平成2911月号

テーマ

「働く喜び」を味わう

 

 

意義ある人生を送りたいという意欲が

なくならない限り、人は悩むもの……

 

この言葉に、私自身も救われる思いがしました。

 

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こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。

 

保全活動で通う森。

ここは、歴史的な文化も残されています。

 

例えば、明治中期に建てられたという納屋。

この土地の言葉で整理整頓することを「まてる」と言うことから、

農具などを「まてる場」として、「まて屋」と呼ばれています。

 

ここでどんな人々が、どんな生活をしていたんだろう……。

 

そんなことを知人に話したら

「ぼくは昭和30年代の日本が好きでね、その頃の日本を写した写真集を集めていたんだ。

明治時代に外国人が撮影した日本の写真集も持っているよ。

白黒写真に後から色をつけたものだけど、面白いから見せてあげようか」と。

 

見せてもらった写真集は、明治から昭和40年頃までのもの十数冊。

写真から伝わってくるものがあったり、

解説文や編集後記を読んで、さらに大きくうなずいたり……。

 

 

知の巨人・渡部昇一先生と麗澤大学の中山理学長の師弟対談

『読書こそが人生をひらく――「少」にして学び、「壮」にして学ぶ』では、

明治12年に文部省の事業として編纂に着手され、

明治40年に完成した『古事類苑』(日本最大の百科史料事典)の成立事情について、

次のように書かれていました。

 

――あの時代の背景として、

日本の伝統的な文化の全体像を国内外に伝えたいという熱い想いがあったからだと思われます。

明治政府は近代国家建設に向けて、

西洋の近代文明・文化を急速かつ積極的に取り入れてきたわけですが、

このままの性急な政策を続けていれば、

国全体が混乱してしまいかねないという危機感があったようです。

でいうグローバル化の波に呑まれる中で、

日本国の原点を明らかにする必要に迫られたのではないでしょうか――

 

『読書こそが人生をひらく

――「少」にして学び、 

「壮」にして学ぶ』

二人の碩学が、生涯にわたって読書を行い、学び続けることの大切さを説きます。

先生方の「本への愛情」がギッシリこもっている1冊。おススメです!

 

その時代、その時代の姿を記録した書籍類は感慨深く、時が経つほど価値が増しますね。

写真集の収集、素敵な趣味だな~と思いました。

  

●関連商品のご紹介

   

『運命を開く

   易経の知恵』

 

『荘子に学ぶ

明鏡止水のこころ』

 

『人間力を伸ばす

  珠玉の言葉 

    箴は鍼なり』

 

 

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こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。

 

先日、古農具の「足踏み式脱穀機」と「唐箕(とうみ)」を使い、稲の脱穀をしました。

 

「足踏み式脱穀機」は、稲束からモミをこそぎ落とすための農具。

中央のローラーには無数の金具がついていて、ぺダルを踏むことでローラーが回転。

そこへ稲穂をかざすと、モミがバンバン飛び出します。

 

「唐箕」は、脱穀したモミとゴミを選別するための農具。

ハンドルを時計回りに回すと羽が回転し風が起こります。

この風力を利用して、実の詰まった重いモミはそのまま落下し手前のスロープへ。

粒の小さなモミは、少し風に飛ばされ奥のスロープへ。

藁くずなどの軽いゴミは、前方から外へ吹き飛ばされます。

 

けっこう手足が疲れます……。

「昔は大変だったんですね~」と、初心者の私。

 

すると先輩は

「これでも、進化してきたんですよ。

脱穀は、竹の棒をつなぎ合わせたような道具を使って手でしごき取っていた時代もあるんですから。

その後、“千歯こき”、そして“足踏み式脱穀機”が登場したのです。

モミを選別するのだって、唐から“唐箕”が入って

くる前は、プ~っと口から息を吹き

かけてゴミを飛ばしていたんですよ」と。

 

 

生方徹夫さんの著書

『国民の祝日と日本の文化』から、

一節をご紹介します。

――国民の祝日の意義を忘れがちな現代ですが、

日本の伝統文化を見つめなおすことで、これからを

生きていく私たち日本人がどういう方向に進んで

いくかを考える契機としたいものです。

創造は、すべてを捨て去ったゼロの地点から出発

するものではなく、伝統をふまえた新しい再生、

蘇りでなければならないのですから――

             

『国民の祝日と日本の文化』

祝日をはじめとする四季折々のならわしをとおして、先人が積み上げてきた習慣や日本の伝統文化を考える一冊

  

機械化などにより姿を消した古農具たちですが、

先人たちの知恵はここにも詰まっています!

 

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