2017年7月

4

こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。

 

 

ある団体で、役員を引き受けていた任期中。

私は、前任者から引き継いだ仕事を、無事にこなすことだけを考えていました。

 

しかしある時、

「いったい何のための団体なんだろう」という声が上がったのです。

 

昔から一般的に広く知られた団体だったため、

誰もが共通する認識を持っていると思い込んでいました。

それだけに、これまでの概念が覆ったような衝撃でした。

 

この年は、何度も何度も話し合いをしました。

そうしていく中で、対極する意見や少数意見も全体

の進化にとって大切であり、それを汲み取る

ためには相手の立場になって考えることだと痛感したのです。

 

相手の立場になり考えること……。

思い返してみると、私が小学生の頃、道徳の授業で取り組んでいたことでした。

 

 

学校教育に70年以上携わってきた寺門光輝さんの

著書『子供と語り合う「道徳の時間』から、

一節をご紹介します。

 

――昭和33年に文部省が作成した『中学校道徳指

導書』の中では、「道徳の時間」の指導の方法とし

て、まず「討議」と「問答」が掲げられています。

読み物や視聴覚教材を使うような方法ではなくて、

一番大事なことは話し合い、ディスカッションであ

り、問答をすることなのです。――

 

 

         

まさに、何度も何度も話し合いを重ねたあの時間は

単に役員仕事の時間ではなく、役員である私たちの

「道徳の時間」だったと言えるのかもしれません。

 

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村 「本・読書情報」に参加しています。

 

 

こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。

  

20代のころ、自分には何の取り柄もないな~と、

ただただ焦っていた時期があります。

 

「私にも、何かあるに違いない。それを見つけなきゃ!」

そう思って資格の一覧を眺めても、どうもスイッチ

が入らないのです。

 

さらに、自分は何が好きなのかもわからない。

  

「自分の取り柄」を「資格」と結びつけていたころ

は焦りばかりが積もる悩ましい日々でした。

  

そんな私に友人が……

「自分の中へつながってごらん。すべての答えは

そこにあるから。だって、本当のあなたはそんな

ことで焦って悩むような存在ではないから」

 

自分自身を大切にしようと思った出来事です。

 

 

鈴木秀子さんの著書

家族をはぐくむ「愛」の贈りもの

から、一節をご紹介します。

 

――私たちは、目に見える世界だけを求め

続けていけば、一見、自由で華やかなすばらしい

人生が訪れるかもしれませんが、それは、目には

見えない世界を切り離してしまっているわけです

から、やがて地に根を張らない切り花のように

なってしまうでしょう。

(中略)利己主義的ではなく、ほんとうの意味で

自分を大切にする訓練を重ねていくことによって、

自分の中に幸せ感が満ちるようになります。

そして、自分自身の中の幸せ感をいっそう広げて

いけば、私たちは接する人に、知らないうちに、

溢れるように幸せ感を伝えられるのではないかと

思います。――

  

地に根を張って、ひっそりとでも咲ける花になれたら……

自問自答の日々、そっと寄り添ってくれる1冊です!

 

 

にほんブログ村 本ブログへ にほんブログ村 「本・読書情報」に参加しています。

 

 

こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。

 

 

3年前から、地域の森を保全するボランティア

活動に参加しています。

 

活動に参加するようになったきっかけは、小学校

低学年の息子に自然と触れ合う機会をと思ったこと。

息子が成長して興味が他にうつるようになったら、

私自身も活動からは足が遠のいていくだろうと

思っていました……。

 

ところが、ここで素敵な先輩たちと出会いました。

一緒に活動をしていく中で、自分にできることを

見つけて根気よく取り組んでいたら、それを先輩

たちが喜んでくれていることを知ったのです。

次第に、自分の居場所を感じられるようになり

ました。

 

 

ただ、地域の森を後世に残そうと長年活動を続けて

いる先輩たちの大きな志には、まだまだ追いつけ

そうにありません。

先輩たちの大きな志を前に、私自身が今後どのよう

に変わっていくのか……不安もありますが、楽しみ

でもあります。

 

 

自分探しの道は、自分自身ですら気づいていない

自分の姿を凝視して、受け入れていくようなもの。

中には、「どうしても認めたくない自分」もいます。

 

奥が深くて厳しい道のりですが、何かを気づけた

ときの喜びもまたひとしおですよね。

 

 

岩橋文吉さんの著書

人はなぜ勉強するのか――千秋の人 吉田松陰

から、一節をご紹介します。

 

――この世的に物質的、享楽的な浅いところに根を

張っている人は、一見幸福そうに見えても、

ひとたび人生の苦難の嵐に襲われるとひとたまりも

なく倒れてしまうのではないでしょうか。

それに反し人生の深いところ、すなわち自分探しの

苦労をして精神的、道徳的に自己を確立して太い根

をおろしている人は、人生の艱難(かんなん)

耐えて生き抜くことができるのです。

それは自分の持って生まれた天分である持ち味が

何であるかを見つけ、その持ち味を発揮して

「公なるもの」への役割取得をし、自己実現の喜び

と生きがいをわがものにしているからです。――

 

 

 

 

にほんブログ村 本ブログへ にほんブログ村 「本・読書情報」に参加しています。

 

 

こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。

 

 

我が家の近所に、幼い頃から家族ぐるみで親しく

している方がいます。

私の両親が共働きだったこともあり、第2の両親

とも言える方たちです。

 

昨年から、ご夫婦で小さな定食屋さんを営んで

います。

現在は、営業時間を少し削り、地域の子どもたち

の健やかな成長を願って「子ども食堂」を

始めました。

 

 

先日、奥さんが申し訳なさそうな表情で自宅に

訪ねてきました。

「ともちゃん、ごめんなさい。実は今日のお昼、

子ども食堂のオープン時に絵本を提供してくれた

ともちゃんのお友達が来てくれたの。

でも、ものすごく混んでいてテーブルの片付け

さえも間に合っていなくて……。

きっと、お腹を減らして来てくれたのだろうから

どこかに椅子をお持ちして、せめて座って待って

いただこうかとも思ったのだけど……。

結局、お断りしてしまったの。

お気を悪くされていたらと、申し訳なく思って」

 

子ども食堂に絵本を提供してくれた、その方は、

私が地域のボランティア活動に参加するように

なって知り合った、大先輩です。

 

後日、先輩とお会いした時に、

私も一緒にお詫びする気持ちで、奥さんのお気持ち

をお伝えしました。

 

すると……

「お店があんなに混んでいるってわかったから、

逆に私は嬉しかったのよ!! 子ども食堂の

存続にも関わるし!」

 

 

 

『れいろう』5月号の「誌上ゼミナール」

 “己を損して人を益する 

――応援されて守られる生き方”から一節を

ご紹介します。

 

――もちこたえることが上手な会社の共通点は、

ピンチの時に手を差し伸べ、応援してくれる存在

が必ずあることです。

ある老舗の菓子店は資金繰りが悪くなり、

倒産かというときに、地域の人たちから存続運動

が起き、その危機をもちこたえました。

地域の人たちにとって「なくてはならないお店」           

だったのです。それは単に良い商品があったから

ではなく、ふだんからお金にならない地域貢献を

していたり、働く人を大切にしていたり、

いろんな点で関わる人たちに良い影響を与えて

いるからなのでしょう。――

 

 

地域の人たちが応援したくなる食堂と、見守って

くれている人の存在。

身近にこんな素敵な存在があることをとても幸せ

に思いました。

 

 

 

にほんブログ村 本ブログへ にほんブログ村 「本・読書情報」に参加しています。