稲の脱穀体験

こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。

 

先日、古農具の「足踏み式脱穀機」と「唐箕(とうみ)」を使い、稲の脱穀をしました。

 

「足踏み式脱穀機」は、稲束からモミをこそぎ落とすための農具。

中央のローラーには無数の金具がついていて、ぺダルを踏むことでローラーが回転。

そこへ稲穂をかざすと、モミがバンバン飛び出します。

 

「唐箕」は、脱穀したモミとゴミを選別するための農具。

ハンドルを時計回りに回すと羽が回転し風が起こります。

この風力を利用して、実の詰まった重いモミはそのまま落下し手前のスロープへ。

粒の小さなモミは、少し風に飛ばされ奥のスロープへ。

藁くずなどの軽いゴミは、前方から外へ吹き飛ばされます。

 

けっこう手足が疲れます……。

「昔は大変だったんですね~」と、初心者の私。

 

すると先輩は

「これでも、進化してきたんですよ。

脱穀は、竹の棒をつなぎ合わせたような道具を使って手でしごき取っていた時代もあるんですから。

その後、“千歯こき”、そして“足踏み式脱穀機”が登場したのです。

モミを選別するのだって、唐から“唐箕”が入って

くる前は、プ~っと口から息を吹き

かけてゴミを飛ばしていたんですよ」と。

 

 

生方徹夫さんの著書

『国民の祝日と日本の文化』から、

一節をご紹介します。

――国民の祝日の意義を忘れがちな現代ですが、

日本の伝統文化を見つめなおすことで、これからを

生きていく私たち日本人がどういう方向に進んで

いくかを考える契機としたいものです。

創造は、すべてを捨て去ったゼロの地点から出発

するものではなく、伝統をふまえた新しい再生、

蘇りでなければならないのですから――

             

『国民の祝日と日本の文化』

祝日をはじめとする四季折々のならわしをとおして、先人が積み上げてきた習慣や日本の伝統文化を考える一冊

  

機械化などにより姿を消した古農具たちですが、

先人たちの知恵はここにも詰まっています!

 

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