道徳の時間

こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。

 

 

ある団体で、役員を引き受けていた任期中。

私は、前任者から引き継いだ仕事を、無事にこなすことだけを考えていました。

 

しかしある時、

「いったい何のための団体なんだろう」という声が上がったのです。

 

昔から一般的に広く知られた団体だったため、

誰もが共通する認識を持っていると思い込んでいました。

それだけに、これまでの概念が覆ったような衝撃でした。

 

この年は、何度も何度も話し合いをしました。

そうしていく中で、対極する意見や少数意見も全体

の進化にとって大切であり、それを汲み取る

ためには相手の立場になって考えることだと痛感したのです。

 

相手の立場になり考えること……。

思い返してみると、私が小学生の頃、道徳の授業で取り組んでいたことでした。

 

 

学校教育に70年以上携わってきた寺門光輝さんの

著書『子供と語り合う「道徳の時間』から、

一節をご紹介します。

 

――昭和33年に文部省が作成した『中学校道徳指

導書』の中では、「道徳の時間」の指導の方法とし

て、まず「討議」と「問答」が掲げられています。

読み物や視聴覚教材を使うような方法ではなくて、

一番大事なことは話し合い、ディスカッションであ

り、問答をすることなのです。――

 

 

         

まさに、何度も何度も話し合いを重ねたあの時間は

単に役員仕事の時間ではなく、役員である私たちの

「道徳の時間」だったと言えるのかもしれません。

 

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