コラム
育てる心
2018年02月28日
こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。
地域の森を保全するボランティア活動に参加しています。
この団体では、活動内容を広報紙にまとめ、公園や町会の掲示板、地元の小中学校に掲示しています。
「見て! 部屋を片付けていたら広報紙の創刊号が出てきたの。差し上げるわ」と先輩。
創刊号から携わってきた方です。
記念すべき第1号の発行日は、平成12年(2000年)9月1日。
“緑豊かな農村的風景が残るこの自然を、市民の貴重な財産として永久に保存できないものか”
と、平成6年から地権者と3つの町会が協議をはじめ、地域内外の多くの方々の賛同も得て、現在の団体が発足したという経緯が書かれていました。
「当時は年に1回の発行だったけれど、3町会の回覧板で配布していたのよ」と先輩。
創刊当時の熱い思い、そして現在も絶やさない強い意志を感じずにはいられません。
その先輩が昨年から体調を崩され、不在のなか、編集をかって出てくれたのは私と同世代の友人でした。
しかし、プレッシャーが大きかった……。
ある時、その想いを、別の先輩と私にメールで打ち明けてくれたのです。
友人のメールには、次のようなことが書かれていました。
「広報は得意分野にもかかわらず、発行が滞っています。
“自分のアイデア”や“自分らしさ”で作っていくのではなく、
“これまでのやり方”を継承していかなければという思いから、
気が付いたら身動きがとれなくなっていたのです」と。
このメールを受け取った先輩は、私たちにとって“おばあちゃん”のような方。
その返信には、こう綴られていました。
「人の続きが得意な人と、自分らしくやりたい人、それは
どちらが良いというわけではなく、それぞれの個性です。
目的は、森の自然・文化・活動を多くの方に知ってもらい、
楽しんでいただくこと。
それさえ外さなければ良いと、私は思うのです。
出来上がりを楽しみにしています」
私の心にも響くメッセージでした。
『ニューモラル』No.582(平成30年2月)より、一節をご紹介します。
“相手の持ち味や豊かな可能性を認め、その成長と幸せを心から祈る――そうした心づかいに基づく助言は、相手の心に落ち、お互いの安心と喜びを生むことでしょう”
『ニューモラル』 No.582 (平成30年2月) 【テーマ】人を育てる心 |
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