モラロジー研究所出版部 編
128頁 新書判 ISBN: 978-4-89639-217-3
モラロジー創建者の姿を伝える逸話集 廣池千九郎に大正時代より師事した人々(中田中/香川景三郎・初音/松浦香)が語るエピソードを収録。
そこには人を温かく包み込む、慈父のごとき廣池の姿が浮かび上がる。
主な内容
刊行にあたって
凡例
一、円満な生き方 (中田 中)
- ・土の中に施された肥料となろうと思う
- ・のけなさい。これは人の腰掛けるところだ
- ・これで三方どちらもよい
- ・一生懸命にやろうと思う気持ちを傷つけない
- ・向こうを大事にすることが、私を大事にすることだ
- ・一方は落ち着いておるし、一方は手早くてよい
- ・人格の変化を受けるのに、ただということはない
二、いのちを慈しむ (香川景三郎・初音)
- ・慈悲が先で正義は最後
- ・墓石に布団は掛けられない
- ・神様に対する感謝報恩の心持ち
- ・自分は神様を欺くことはできぬ
- ・金儲けを教える学校はいくらでもあるが、金の使い道を教える学校がない
- ・わしはご飯を与えているのではない。お乳を与えているのである
- ・よく来たなあ。幾日滞在して帰りますか
- ・もしお腹に障ったらかえって無慈悲であるから、やらないのである
- ・さあというときに役に立つ者でなくてはならない
- ・“ハイ”と素直に服従したその心を、名古屋の人に移しにいくのです
三、育てる心 (松浦 香)
- ・さぞ疲れたことであろう。挨拶などは後でよい
- ・仁草木に及ぶ
- ・世のため人のためにならないことは、たとえ一銭の金たりとも無駄にしてはならない
- ・身の回りは質素倹約し、人心救済に一切を捧げる
- ・不道徳に対しては、まず法律でいくよりほかない
- ・叱るのと怒るのとでは、心づかいはまるで違う
- ・叱ってくれとは、伝統に対して心配をかけると宣言しているようなもの
- ・何事においても謙虚で、人々の下にいる心で働く人は、万両の値打ちがある
執筆者一覧
- ・中田 中(1887〜1964/元モラロジー研究所・廣池学園顧問)
- ・香川景三郎(1884〜1974/元モラロジー研究所・廣池学園顧問)
- ・香川初音(1890〜1986/香川景三郎氏夫人)
- ・松浦 香(1901〜1989/元モラロジー研究所顧問・廣池学園理事)