井出 元著 360頁 -- ISBN:
人類の安心と幸福のために、「道徳科学(モラロジー)」と「最高道徳」の構築に生涯をかけた廣池千九郎。
その学求と求道の生涯を詳述する。
主な内容
プロローグ
第一章 学究と求道
- ・はじめに
- ・道徳研究の立場―歴史研究と道徳教育
- ・道徳思想の基盤
- ・「道徳科学」の展開
- ・まとめ―「新科学」としての「道徳科学」
第二章 学統と道統
- ・はじめに
- ・小川含章
- ・井上頼國
- ・佐藤誠実
- ・雲照律師
- ・まとめ―広池千九郎の師
第三章 信仰と道徳
- ・はじめに
- ・神観の思想的背景
- ・神の働きと恩恵―因果律とその主宰者
- ・まとめ―「神の原理」の形成
第四章 神と伝統
- ・はじめに
- ・青少年期における家庭環境と就学―伝統尊重の精神の素地
- ・「東洋法制史」研究と神道研究―伝統尊重の精神の学問的基礎
- ・「精神的伝統」論の形成―「伝統の原理」の展開
- ・「潜在的伝統」論の形成―「伝統の原理」の展開
- ・「モラロジーの精神伝統」論の形成―「伝統の原理」の展開
- ・まとめ―「伝統の原理」の形成
終章 「道徳科学」の生命
《付録》 大正時代の広池千九郎の講演活動
著者略歴
井出 元(いで はじめ)
昭和22年生まれ。麗澤大学外国語学部卒業、東北大学大学院修士課程修了(中国哲学専攻)。現在、モラロジー研究所廣池千九郎記念館館長、道徳科学研究センター廣池千九郎研究室室長・教授、麗澤大学教授・学長補佐。著書に『人生の転機――廣池千九郎の生涯』『廣池千九郎の思想と生涯』(モラロジー研究所)、共著に『中国における人間性の探求』(創文社)、監修に「10代からよむ中国古典シリーズ」(ポプラ社)などがある。