296頁 四六判
廣池千九郎の「人生の転機」を、その内面における精神的な高まりを中心にとらえ、廣池千九郎の人間性を浮き彫りにする。
主な内容
プロローグ
・学んで至る
・側近の人が語る広池千九郎博士の人間像
・もう一つの問い
・青年期における広池千九郎の活動の原動力
・「二見今一色の体験」―二つのエピソード
・「誠の体験」とは
・天理教入信の意義―二つの発見―
・まとめ―モラロジー教育の原点―
- 第三章
- 人生の意味を自覚する―「大正元年の大患」―
・「大正元年の大患」とは
・学者・教育者としての意識の深まり
・素朴な教え―生命ある言葉―
・まとめ―人類の救済
・天理教本部入りの決意と波紋
・「大正四年の困厄」とは
・天理教教祖への憧憬―天理教教祖の生涯に一貫する核心―
・まとめ―「慈悲寛大自己反省」の精神
・追記
・「栃尾又の大患」とは
・大正元年より二十年の歩み―「モラルサイエンス」と宗教とのかかわり―
・救済者としての自覚
・まとめ―「モラロジーの父」―
- 終章 教えの生命
- ―広池千九郎博士の生涯に一貫する核心―
あとがき―絶筆をめぐって―
- 付録I 広池千九郎博士の東洋研究に関する主なる著書・論説
- 付録II 孔子と広池千九郎―信仰と道徳―
- 付録III 「モラロジーの神壇」について
- 付録IV 最晩年の教訓
[詿]
著者略歴
井出 元(いで はじめ)
昭和22年生まれ。麗澤大学外国語学部卒業、東北大学大学院修士課程修了(中国哲学専攻)。現在、公益財団法人モラロジー道徳教育財団副理事長、廣池千九郎記念館館長、道徳科学研究所客員教授、麗澤大学特別教授。著書に、『廣池千九郎の遺志』(モラロジー研究所)、『廣池千九郎の思想と生涯』(同)、『人生に活かす老子』(致知出版社)、監修に『中国における人間性の探求』<共著>(創文社)、「10代からよむ中国古典」全3巻「『論語』にまなぶ人間の品位/『礼記』にまなぶ人間の礼/『老子』にまなぶ人間の自信」(ポプラ社)などがある。