コラム
「時代の姿」の記録
2017年11月08日
こんにちは。オンラインショップ担当の小林です。
保全活動で通う森。
ここは、歴史的な文化も残されています。
例えば、明治中期に建てられたという納屋。
この土地の言葉で整理整頓することを「まてる」と言うことから、
農具などを「まてる場」として、「まて屋」と呼ばれています。
ここでどんな人々が、どんな生活をしていたんだろう……。
そんなことを知人に話したら
「ぼくは昭和30年代の日本が好きでね、その頃の日本を写した写真集を集めていたんだ。
明治時代に外国人が撮影した日本の写真集も持っているよ。
白黒写真に後から色をつけたものだけど、面白いから見せてあげようか」と。
見せてもらった写真集は、明治から昭和40年頃までのもの十数冊。
写真から伝わってくるものがあったり、
解説文や編集後記を読んで、さらに大きくうなずいたり……。
知の巨人・渡部昇一先生と麗澤大学の中山理学長の師弟対談
『読書こそが人生をひらく――「少」にして学び、「壮」にして学ぶ』では、
明治12年に文部省の事業として編纂に着手され、
明治40年に完成した『古事類苑』(日本最大の百科史料事典)の成立事情について、
次のように書かれていました。
――あの時代の背景として、
日本の伝統的な文化の全体像を国内外に伝えたいという熱い想いがあったからだと思われます。
明治政府は近代国家建設に向けて、
西洋の近代文明・文化を急速かつ積極的に取り入れてきたわけですが、
このままの性急な政策を続けていれば、
国全体が混乱してしまいかねないという危機感があったようです。
今でいうグローバル化の波に呑まれる中で、
日本国の原点を明らかにする必要に迫られたのではないでしょうか――
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先生方の「本への愛情」がギッシリこもっている1冊。おススメです!
その時代、その時代の姿を記録した書籍類は感慨深く、時が経つほど価値が増しますね。
写真集の収集、素敵な趣味だな~と思いました。
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